脱税で使われる隠し場所は?

近年巧妙化している脱税の手口ですが、その隠し場所も年々多様化しており、その時代ならではの隠し方などで国税局の目を欺こうとしています。

 

そのような現在でも、摘発されたケースの現金の隠し場所の事例として多いのが、段ボールの中や貸金庫など古典的な所が多いようです。ただその段ボールなどの隠し場所がレンタルオフィスやトランクルームにあるなど、近年普及が進み始めたサービスを悪用するケースもあるようです。

 

変わった例を挙げると、本棚の中の数冊の分厚い本をくりぬいてその中に現金を隠したり、家の庭の無造作にあるコンクリートの奥深くの地中に隠してあったりと、追徴課税を逃れようとあの手この手を駆使しています。

 

さらに隠し金庫の鍵や、隠し口座の印鑑などのような現金以外の物は消臭剤の容器の中や模型の中など何気ないところに紛れさせたりしている例がありました。

脱税で愛人を隠し場所にしているケースも多い

このような現金の隠し場所はガレージを借りるなどしている場合以外は、会社の経理担当などお金を管理できる立場の人や、親族など目の届く範囲の人間の居宅などに隠す場合が多いです。

 

こうした場所の場合は査察対象に当然含まれているのでわかりやすいですが、特殊関係人と言われる人の所に現金を隠しているケースも少なくなく、国税局も頭を悩ませています。

 

特殊関係人とはいわゆる愛人のことで、脱税したお金でクラブなどに遊びに行き、ここから脱税者の愛人となり、隠ぺいに協力するというパターンも少なくないようです。愛人は会社の人間などよりも行動が把握しづらく、中には脱税用の口座を自分名義と偽り積極的に脱税に協力していたケースもあり、とても厄介な存在と言えるでしょう。

脱税の隠し場所は必ずばれる

このように様々な手段を使って現金などを隠す手法がありますが、なぜばれてしまうのでしょうか。それは国税局による徹底的な調査により導き出されます。

 

書類などを隠して万全だと思っていても、その会社の原価率や経費の使用頻度などから収益に対して納税額が少ないという事を判断したり、会社の車の走行履歴などから判断したりする場合もあります。さらに国税局には今までの査察の経験や摘発の結果などといった膨大なデータが蓄積され、先輩から後輩に引き継がれています。一般の人が思いつくようなところはほぼ網羅されてるといっても過言ではありません。

 

近年では、ネット上のクラウドデータも押収可能になっており、脱税のサイバー化にも対応しています。

 

脱税をするよりも、専門家によるアドバイスを受けて正しい節税をすることが大切です。

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